Symphonique for Pendulum
(動画では01:00から実際の作品の様子が見えます)
複数の振り子の運動に連動して音が生成されるインスタレーション作品。
長さのわずかに異なる振り子を同時に揺らすことで、それぞれの周期の差によって位相が徐々にずれていく。時間の経過とともに運動のパターンはゆっくりと変化し、波のような構造が崩れていき、再び最初の周期へ戻っていく。



振り子の運動はセンサーによって検知され、そのタイミングに応じて音が発音される。複数の振り子が持つわずかな周期の差は、時間とともに音の位相のずれとして現れ、結果としてスティーヴ・ライヒ的なミニマルな構造が自然に生成される。音楽はあらかじめ決められた時間構成に従うのではなく、物理運動の進行に応じて立ち上がる。
この作品は藝大音楽学部の学生と三人で共同制作した。アイデアは三人で検討し、作品本体の構造設計と制作は僕が担当し、音楽構成と電子回路設計をそれぞれ残りのメンバーが担当した。
振り子は一定の法則に従って運動するが、完全に同じ周期を持つものは存在しない。その微小な差は時間とともに拡大し、整った配置はやがて崩れ、別の秩序へと移行していく。本作ではその過程を、視覚と聴覚の両方のレイヤーとして提示している。
その後も改良を重ねながら、複数の展示機会において発表を行った。
共同制作
Kurofune LAB.
Yuichi Yogo / Satoshi Suzuki
Kurofune LAB.というチーム名で、当時の藝大音楽学部の学生と共同制作を行っていた。
この作品にはいくつかのバリエーションが存在し、SICF 2017やSenju Labにて展示を行った。Senju Labは千住明先生による特別授業で、学科を横断した学生が集まり、コンサートや展示を複数回行った。

制作風景




参考
ハーバード大学の自然科学デモンストレーション実験の映像をきっかけとして制作を始めた。